22 レポート作成の道のり
一般社団法人日本社会福祉士養成校協会『社会福祉士 相談援助演習』中央法規、2015年
傾聴
意識を集中させて、クライエントの語ることを「聴く」こと。面接の基本であり、最も重要な姿勢。援助における信頼関係の基盤となり、アクションシステムの構築に不可欠。関心をもって自分の言うことを聴いてくれているという実感は、ニーズの充足や問題解決へのクライエントの動機づけを強める。単にクライエントの話を聴くだけではなく、聴いているということを非言語的に伝えるということも含んでいる。質問などによってクライエントの話を引き出して聴くという能動的傾聴も重要である。
共感
クライエントがその状況において感じている感情を、自分の感情において理解しようとすること。言語的理解とは異なり、不安、葛藤、つらさ、悲しみ、苦しみ、怒りなどの否定的感情を丁寧に共感的に理解し、それを示すこと。共感により孤独感が軽減されたり、感情を客観的に捉えることができ、情緒的混乱から抜け出したり、支援への動機づけが高まったりする。このような意味で、共感はアクションシステムの構築や強化につながる。喜びや希望、楽しさなどの肯定的感情に共感することもある。
支持
相談援助場面においてクライエントを精神的に支えること。面接においては、ソーシャルワーカーが常にクライエントを支えていることを示し続ける必要がある。クライエントを批判するのではなく、行ってきたことやこれまでの努力などを肯定的にとらえ、それをクライエントに示す。クライエントの健康な面や強い面を取り上げて評価する、自己を否定的にとらえがちなクライエントの言動を肯定的にとらえてそれを示すなどの方法がある。
野末武義『夫婦・カップルのためのアサーション』金子書房、2015年
聴く
とくにカウンセリングで好んで使われる表現で、相手の気持ちや考えや欲求を理解しよう、相手が自分に伝えようとしていることを受け止めようという意識をもち、積極的かつ能動的に耳を傾けるという意味がある。「聞く」が「耳」を通した行為であるのに対して、「聴く」は「耳」だけでなく「心」も働かせる行為である。耳も頭も眼も、自分の心も身体も働かせて、相手のことを理解しようとする積極的な行為である。「聞く」ほど簡単ではないし、それなりにエネルギーも必要であるが、「相手を大切にする」という観点からすれば、非常に大切な態度であり、かかわり方なのである。
聴くことを妨げる要因として、「聴く=同意する」という誤った考えかたを持つことや、自分自身への自信過剰によって「自分は常に正しい」と思ってしまうこと、問題解決志向が強すぎることなどがある。相手と自分の違いを受け容れられることも重要な資質だ。
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